2012.07.09 / プレスリリース

東日本最大の多摩六都科学館に最先端の「ハイブリッド・プラネタリウム」が誕生

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤 信隆、東京都府中市)は多摩六都科学館(東京都西東京市)に「ケイロンⅡ・ハイブリッド」を納入設置した。同システムは、大型ドームでは世界初となる高輝度LED光源を採用した総恒星数約1億4000万個を誇る「ケイロンⅡ」の“リアルで美しい星空”と、デュアルプロジェクション方式による投映で明るさを増した「バーチャリウムⅡ」の“高精細映像”が融合した初のシステムである。同施設は2012年7月7日(土)より一般公開されている

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤 信隆、東京都府中市)は天文機器に関する総合メーカーである。1926年の創業時は小型天体望遠鏡を製造。1959年には光学式プラネタリウムの開発に成功し、日本及び世界各地に同設備を納入している。2004年からは光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムを融合させた「GOTOハイブリッド・プラネタリウムシステム」を開発し、国内外に数多くの納入実績がある。

多摩六都科学館(館長:髙柳雄一)は、東日本最大の27.5mドームの光学式プラネタリウム「GSS-HELIOS」(五藤光学研究所製)を有し1994年に開館した。東京都多摩の6市(現在は、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市の5市)が共同で運営を行い、生涯学習の場を提供していくことを目的としている。現在では、累積入館者数200万人を超える日本有数の科学館へと成長し、多くの地域住民に親しまれている。
今回のリニューアルは、多摩六都科学館の管理運営を統括する多摩六都科学館組合により計画されたものであり、プロポーザルの結果、五藤光学研究所による最新鋭のハイブリッド・プラネタリウム、ドームスクリーンや室内改修の提案が最優秀であると評価され、実施されたものである。

光学式投映機「ケイロンⅡ」は、23mを超える大型ドームでは世界初となる高輝度LED光源を採用した総恒星数約1億4000万個を誇る新機種である。LEDの配光特性を最大限に活用した投映光学系を開発し、更に星像も「ケイロン」より一段と小さくすることで、恒星をまるで本物の星空のように光輝く点として再現している。

全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」は、2台の4Kプロジェクターに自社で製作した4K×4K解像度対応専用レンズを装着。ドーム全天に継ぎ目なく映像を投映することが出来る。今回、多摩六都科学館では、直径27.5mの大型ドームに対応するため、上記のプロジェクションシステムを2セット設置。これらを正確に重ね合わせるデュアルプロジェクション方式により、明るく高精細な映像の投映を実現した。ドームスクリーン上の球面に複数のプロジェクターからの映像を正確に重ね合わせることは技術的に難しく、ここにも永年培った五藤光学研究所の歪み補正技術が活かされている。

光学式プラネタリウム「ケイロンⅡ」と全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を融合したハイブリッド・プラネタリウムとして設置されている。ドーム全天に星座絵や星座線、各種画像を投映することは勿論、最新の天文学が明らかにした宇宙の果てまでの各種データが装填され、宇宙空間を旅するかのような演出を行うことが出来る。

このリニューアルにあたっては、親子でゆったりと座れるペアシート(2シート×5座席)や、階段LED照明、車椅子用スペースの増設や多国語システムなど、利用者の利便性を高めるための様々な改修工事を実施した。各座席には個別回答端末機が備えられ、即座に集計結果をドームに表示することも出来る新たな機能も付け加わった。

投映プログラムは、元NHK解説委員として多くの伝説的な宇宙番組をプロデュースした髙柳雄一館長監修の「瞳の大冒険~宇宙・そして・・・を見る~」や全天周デジタル映像番組「コズミックコリジョンズ」などが投映される。投映スケジュールなどの詳細は、同施設のHPをご参照ください。

同館は株式会社乃村工藝社が指定管理者として運営し、2013年春には常設展示もリニューアルされる予定である。

同館へは西武新宿線花小金井駅北口より徒歩約18分。バスやお車でお越しの場合は、同施設のHPをご参照下さい。
〒188-0014 東京都西東京市芝久保町5-10-64
オフィシャルHP http://www.tamarokuto.or.jp/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは国内シェアの約7割を占めている。 全天周フィルム映像(アストロビジョン)や3Dデジタル映像装置(バーチャリウム)を他社に先駆けて開発、 発表する他、機器設備の能力を活かした映像コンテンツ制作も行う「ドーム空間のトータルクリエーター」である。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地 
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ 多摩六都科学館(館長:髙柳雄一)]
多摩六都科学館は、明日を担う子どもたちの夢を育てること、科学する心を皆さんに身につけてもらうこと、そして多くの人に生涯学習の場を提供していくこと等を目的に、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市(平成13年1月21日、田無市、保谷市合併)が共同で運営している。参加体験型の展示物をはじめ、直径27.5mのプラネタリウム事業、科学教室や実験教室などを通じて科学のおもしろさ、不思議さ、科学技術の素晴らしさを気軽に体験しながら科学する心を養う場を提供している。
〒188-0014 東京都西東京市芝久保町5-10-64
オフィシャルHP http://www.tamarokuto.or.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が開発、提唱する新しいプラネタリウムシステム。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを組み合わせ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、国内外に数多くの納入実績がある。同システムは、「ケイロンⅡ」「スーパー ヘリオス」「クロノスⅡ」「パンドラ」などドーム径に応じた光学式投映機を有しており、ドーム径6mから最大50mまで幅広く対応している。
総恒星数約1億4000万個を誇る「ケイロン」は、これまでに世田谷区立教育センター、国営沖縄記念公園 海洋博公園 海洋文化館に納入しているが、高輝度LED光源を採用した「ケイロンⅡ」は同館が初となる。
※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、ケイロン(CHIRON)、クロノス(CHRONOS)は株式会社五藤光学研究所の登録商標です。