2026.09.29 /

星空の下で

私は介護の仕事をしておりました。
日々多くのお年寄りの方々の生活といつか訪れるその時の為に様々な事柄に関わる中で、
どうしても気分が落ち込んだり時には憤る事もしばしばあり、やがてそれは私から眠りを奪っていきました。
ある冬の夜、その日は私が担当していた方が天国へと旅立たれ、遠方にいるご家族様とのやりとりですっかり帰りが遅くなりました。
帰り道、何気なく空を眺めていたらふとその方の会話を思い出しました。
長年教師をしていたその方は、戦争で親と離れ離れになった子どもに星の神話を語り聞かせていたそうです。不安な日々の中で過ごし、夜になると怖くて眠れなかった子どもも話の途中ですっかり瞼が重くなってしまうようで、それが嬉しかったと語る際の優しい目は今もよく覚えています。
当時の私は星に興味はありませんでしたが、何かの導きと感じ初めてプラネタリウムを鑑賞し、お恥ずかしい事に投影中何度か寝入ってしまいました。
不眠に悩んでいたのが嘘のように思えて、
それ以来各地のプラネタリウムを巡るようになり、
今やその魅力の虜になりそして星の下でひと時の眠りを得ています。
私にとってプラネタリウムは星空の下の揺りかごなのです。