2012.10.11 / プレスリリース

多摩六都科学館の「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」が「最も先進的なプラネタリウム」に認定

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤 信隆、東京都府中市)は、2012年7月に多摩六都科学館(東京都西東京市)に納入した「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」が、「最も先進的なプラネタリウム」として世界記録に認定されたことを発表します。「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」は、大型ドームでは世界初となる高輝度LED光源を採用した光学式プラネタリウムです。天の川を全て恒星で表現した、総恒星数約1 億4000 万個を誇る“リアルで美しい星空”と、大型ドームでも明るい星空を再現した“高度な光学系技術”が評価されたものと考えています。

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤 信隆、東京都府中市)は天文機器に関する
総合メーカーです。1926 年の創業時は小型天体望遠鏡を製造。1959 年には光学式プラネタリウムの開発に成功し、日本及び世界各地に同設備を納入しています。2004 年からは光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムを融合させた「GOTO ハイブリッド・プラネタリウムシステム」を開発し、国内外に数多くの納入実績があります。

多摩六都科学館(館長:髙柳雄一)は、東日本最大の27.5mドームに光学式プラネタリウム「GSS-HELIOS」(五藤光学研究所製)とともに1994 年に開館。東京都多摩の6市(現在は、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市の5市)が共同で運営を行い、生涯学習の場を提供していくことを目的としています。2012年7月に、株式会社五藤光学研究所による「ケイロンⅡ・ハイブリッド」を導入したプラネタリウムにリニューアルし、9月末時点で68177人の入場者数を集め話題となっています。

今回、「最も先進的なプラネタリウム」として認定された光学式投映機「ケイロンⅡ」は、23mを超える大型ドームでは世界初となる高輝度LED光源を採用し、天の川を微小な星の集合として再現し、18等級までの約1億4千万個の恒星投映が可能。さらに、337の星雲星団、2140の暗黒星雲も忠実に再現しています。
LEDの配光特性を最大限に活用した明るい投映光学系を開発、更に星像も前機種「ケイロン」より一段と小さくすることで、恒星をまるで本物の星空のように光輝く点として再現しています。

世界記録として認定されている「最も先進的なプラネタリウム(Most Advanced Planetarium Projector)」は、2004年7月に日本科学未来館に設置された15.24mの中型プラネタリウム(恒星数5百万個)に対して初めて認定されました。その後、同記録は、2011年7月に富士川楽座に設置された14mのプラネタリウム(恒星数1千万個)に書き換えられていました。

今回の認定は、2012年7月に多摩六都科学館に納入された「CHIRONⅡ(ケイロンⅡ)」を対象として株式会社五藤光学研究所が事務局に申請したものであり、従来の記録を更新し、弊社の光学式プラネタリウムが「最も先進的なプラネタリウム(Most Advanced Planetarium Projector)」であることが認められたこととなります。

「最も先進的なプラネタリウム」
http://www.guinnessworldrecords.com/world-records/3000/most-advanced-planetarium-projector

クリエイティブカンパニー長 明井英太郎(広報責任者)は以下のように述べています。
「弊社は、美しく、かつ、天文学的に正しい星空の実現を心がけてきました。これまでに実現した恒星数に一喜一憂することなく、世界記録への申請も行わずに今日に至りました。ものづくりはパフォーマンスではなく、機能、性能で評価されるべきものであると考えているからです。しかし、お客様から〝事実はきちんと主張し、世界記録への登録を行うべきである〟との指摘を頂いたことから、多摩六都科学館へのCHIRONⅡの納入を契機として同申請を行うことにしました。私どもは、これからもリアルな星空を追及し、プラネタリウムを運用して下さる方、そして見に来て下さる方々に、満足していただけるような投映機器を開発・製造して参ります。ご期待ください。」
 多摩六都科学館では、同プラネタリウムが世界記録に認定されたことを受けて、10月19日に報道関係者様へのお披露目会を実施し、翌日から10月末日まで記念企画を予定しています。詳細は多摩六都科学館ホームページをご確認ください。

多摩六都科学館 〒188-0014 東京都西東京市芝久保町5-10-64
オフィシャルHP http://www.tamarokuto.or.jp/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは国内総納入数の約7割を占めています。 全天周フィルム映像(アストロビジョン)や3Dデジタル映像装置(バーチャリウム)を他社に先駆けて開発、 発表する他、機器設備の能力を活かした映像コンテンツ制作も行う「ドーム空間のトータルクリエーター」です。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16 番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ 多摩六都科学館(館長:髙柳雄一)]
多摩六都科学館は、明日を担う子どもたちの夢を育てること、科学する心を皆さんに身につけてもらうこと、そして多くの人に生涯学習の場を提供していくこと等を目的に、小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市(平成13 年1 月21 日、田無市、保谷市合併)が共同で運営しています。参加体験型の展示物をはじめ、直径27.5mのプラネタリウム事業、科学教室や実験教室などを通じて科学のおもしろさ、不思議さ、科学技術の素晴らしさを気軽に体験しながら科学する心を養う場を提供しています。
 同館は株式会社乃村工藝社が指定管理者として運営し、2013年春には常設展示もリニューアルされる予定です。
〒188-0014 東京都西東京市芝久保町5-10-64
オフィシャルHP http://www.tamarokuto.or.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が開発、提唱する新しいプラネタリウムシステム。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを組み合わせ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、国内外に数多くの納入実績
があります。同システムは、「ケイロンⅡ」「スーパー ヘリオス」「クロノスⅡ」「パンドラ」などドーム径に応じた光学式投映機に対応しており、ドーム径6mから最大50mまで幅広く対応しています。総恒星数約1 億4000 万個を誇る「ケイロン」は、これまでに世田谷区立教育センター、国営沖縄記念公園 海洋博公園 海洋文化館に納入していますが、高輝度LED光源を採用した「ケイロンⅡ」は多摩六都科学館が初となります。
※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、ケイロン(CHIRON)、クロノス(CHRONOS)は株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

恒星数の一覧(納入年月順)

納入年月 施設名 ドーム径 恒星数 光源
2004年7月 日本科学未来館 15.2m 5百万個 LED
2007年4月 鹿児島市立科学館 23m 1千万個 メタルハライド
2007年10月 千葉市科学館 23m 1千万個 メタルハライド
2008年3月 さいたま市青少年宇宙科学館 23m 1千万個 メタルハライド
2009年6月 藤沢市湘南台文化センター 20m 1千万個 メタルハライド
2010年3月 山梨県立科学館 20m 1千5百万個 LED
2010年4月 世田谷区立教育センター 16m 1億4千万個 メタルハライド
2010年10月 羽田空港国際線ターミナル 10m 4千万個 LED
2011年3月 熊本市立熊本博物館 16m 1千万個 LED
2011年5月 平塚市博物館 10m 4千万個 LED
2011年6月 国営沖縄記念公園 海洋博公園 18m 1億4千万個 メタルハライド
2011年7月 日立シビックセンター 22m 1千5百万個 LED
2011年7月 富士川楽座 14m 1千万個 LED
2011年7月 那覇市牧志駅前ほしぞら公民館 12m 1千万個 LED
2011年8月 石川県柳田星の観察館 12m 4千万個 LED
2011年11月 豊橋市視聴覚教育センター 15m 4千万個 LED
2012年7月 多摩六都科学館 27.5m 1億4千万個 LED