2020.04.21 / プレスリリース

港区立みなと科学館に最新型のプラネタリウム誕生!!
東京都心(虎ノ門)に「オルフェウス・ハイブリッド」初登場

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤信隆、東京都府中市)は、東京都港区(区長:武井 雅昭)が設置する港区立みなと科学館(館長:布施直人)に「オルフェウス・ハイブリッド」を納入設置しました。同システムは、光学式プラネタリウムとしては世界で初めて全88星座絵を実装した「オルフェウス」と、高精細映像を繋ぎ目無く投映する全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」を融合した最新鋭の“ハイブリッド・プラネタリウム”です。
同科学館の開館日およびプラネタリウムの一般公開につきましては、港区および施設ホームページでご確認下さい。

納入の経緯

2017年6月、港区教育委員会は港区立みなと科学館にプラネタリウムを導入することを目的として、機種選定のためのプロポーザルを実施し、「① 学校の学びの 補充・展開の場」、「② 子どもたちが科学の楽しさを発見できる場」、「③ 大人たちを科学の世界へ誘う場」として活用しつつ、子どもたちが夢を育み、また、多くの大人にとっても魅力ある施設となるよう、プラネタリウム機器の製造や番組制作について豊富な経験と専門知識を持ち、ハード、ソフト両面についてより高度な提案を行うことができる事業者として弊社が選定されました。
納入した「オルフェウス・ハイブリッド」は、光学式プラネタリウム「オルフェウス」と全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」を融合した“ハイブリッド・プラネタリウム”で、実天に近い美しい星空と、臨場感と迫力のあるデジタル映像が体感できるドーム空間(15m水平型/121席)です。特に「オルフェウス・ハイブリッド」の“緻密で美しい星空”と“多彩な投映機能とオリジナルコンテンツ”は、港区に住む子どもたちへの高い学習効果を発揮するだけでなく、全ての来館者に対して、科学への興味を喚起することに繋げられると考えています。

機器の詳細

1.都会では見ることができない満天の星空を再現

  • 夜空に存在するのに、光害に邪魔されて都会では見ることができない天の川を約800万個の恒星で緻密に再現
  • 天の川は主恒星とは個別に調光ができ、街中、郊外、山間部、宇宙空間に至るまで、あらゆる星野の印象を再現
  • 光輝星よりも暗い星の等級差を自在に可変でき、街明かりのある都会で見る星空も自然に再現
  • 3.5等星までの299個にはスペクトル型に基づいた忠実な色を再現

2.星空学習だけでなく、環境など幅広い科学学習をサポート

  • 全88星座絵、座標系、朝夕焼け薄明薄暮など星空学習に必要な機能を光学式に実装
  • 夕陽の色の変化、月食、地球照など自然現象を光学式で忠実に再現
  • 区立全小中学校の校庭から見た風景を実装し、身近な風景の下での学習を支援
  • 港区を詳細に表示する地形データや、様々な環境情報を可視化したデータを実装し、宇宙から港区を俯瞰する視点を提供
  • 学習指導要領に準拠した小中学校向け学習プログラムを実装

3.みなと科学館オリジナルのコンテンツが多様な学びと発見を提供

  • 全球ドローンやタイムラプス映像による、非日常の視点で“時”の流れを凝縮した映像番組
    「港区の時刻(とき) -MINATO-CITY a Portrait In Time」を制作納入、港区の「歴史」「四季」「一日」を映像で紹介
  • 気象予報の実際を理解し、防災・減災の意識を高める番組「気象のひみつ」を、併設されている気象科学館(気象庁)からの協力を得て制作納入
  • 一般番組には外国人利用者も楽しめるよう、英語字幕や英語ナレーションを付加

「港区の時刻(とき)(左)」と「気象のひみつ(右)」の投映シーン

4.ドーム内で先進的な学習をサポートする設備

  • 星空の下で星明りを邪魔することなく、手元だけを照らす学習照明を設置
  • 子どもたちの顔を見ながら反応をリアルタイムに集計できる端末回答機を納入

5.人にやさしいユニバーサルデザイン

  • プラネタリウム機器の他、音響システム、演出照明、座席、ステージ周辺機器も納入・設置
  • 人に優しいユニバーサルデザインを心がけ、快適なドーム空間になるよう工夫
  • 幅広でゆったりとしたリクライニングシートや、車椅子のまま観覧できるスペースを設置
  • 車椅子移動にも配慮した通路幅のシアター設計に加え、聴覚障がい者に優しい補聴設備を納入
  • 操作卓を誘導や安全確認が行いやすいドーム後方に配置し、観覧者とスタッフの導線にも配慮

港区立みなと科学館

港区立みなと科学館は「“まちに息づく科学”の発見と探究」をコンセプトに、ビル建設や免振、海流の原理など、身近な「まち」の中にある科学に驚き、気づく体験を提供できることが特徴。館内には、プラネタリウムだけでなく、大型映像装置を使った体験型の展示コーナーや、学校の授業では実施が難しい理科実験や楽しく学べる実験・工作などのワークショップを展開する実験室を備えており、「しぜん」「まち」「うみ」「わたし」の4つの展示コーナーでは、見る・聞く・触る・動かすなど五感を使った「体験の楽しさ」を「科学への興味」につなげています。また、気象科学館(気象庁)が併設されていることから、自然や気象現象とも連携した防災・減災について学ぶことができる複合施設となっています。
※ 開館日およびプラネタリウムの一般公開につきましては、港区および施設ホームページでご確認下さい。
〒105-0001 東京都港区虎ノ門3-6-9
オフィシャルHP https://minato-kagaku.tokyo/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径8mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ オルフェウス(ORPHEUS)]
2017年にリリースした光学式プラネタリウム。〝緻密で美しい星空〟を提供するだけでなく、薄明薄暮や夕日の色合い、月食などを再現する他、各種座標や世界で初めて全88星座絵の投映を可能とした光学式プラネタリウムです。「オルフェウス」は、これまでに高知みらい科学館(高知県)、柏崎市立博物館(新潟県)、佐久子ども未来館(長野県)、松本市教育文化センター(長野県)、ビョルマロ天文台(韓国)に納入。今後も、多数の納入が予定されています。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、オルフェウス(ORPHEUS)は、日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 クリエイティブカンパニー 企画営業 TEL 042-362-5366