2020.04.27 / プレスリリース

米子市児童文化センターのプラネタリウムがリニューアル
美しい星空を再現する「オルフェウス・ハイブリッド」に一新

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤信隆、東京都府中市)は、米子市児童文化センター(館長:津田正博、鳥取県米子市)に「オルフェウス・ハイブリッド」を納入設置(2020年3月)しました。同システムは、天の川を約800万個の恒星で再現する光学式プラネタリウム「オルフェウス」と、迫力のある宇宙映像などを投映する全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」を融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」です。星取県にふさわしい“緻密で美しい星空”と“臨場感あふれるデジタル映像”をドーム全天に投映します。
同センターの開館日およびプラネタリウムの一般公開につきましては、米子市および施設ホームページでご確認下さい。

※「鳥取県」は、県内のどこからでも美しい星空や天の川が見えることから「星取県」と標榜しています。

リニューアルの詳細

[ 経緯 ]

米子市児童文化センターは、直径12m水平型のプラネタリウム「GX-AT(五藤光学研究所製)」を有する施設として1983年に開設。プラネタリウムは生解説による星空解説に定評があり、米子市民や多くの天文ファンに親しまれてきましたが、設置から35年以上が経過し今回のリニューアルに至りました。リニューアルにあたっては、〝機器を最新のものに更新するだけでなく、これまでの投映スタイルを継承するとともに、上映内容をより一層強化し、プラネタリウムを幅広い世代の方に利用していただく〟という米子市の運営方針のもと、弊社が提唱する“ハイブリッド・プラネタリウム”が高く評価され、光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムを融合した「オルフェウス・ハイブリッド」が採用されました。(12m水平型/85席)

[ 機器の詳細 ]

本物のような星空を再現する光学式プラネタリウム「オルフェウス」
「オルフェウス」は、“緻密で美しい星空”を再現するだけではなく、移ろいゆく夕陽や、市内の街明かりのあるところで見る星空、大山だいせんから見る満天の星空など、見る場所によって異なる星空の情景をリアルに再現することができます。また、光学式プラネタリウムとしては世界で初めて全88星座絵を投映する機能と、恒星の等級差を自由に調整する機能を搭載した最新鋭機で、星空解説に必要な各種機能も備えています。

<主な機能>

  • 主恒星のうち299個の恒星の固有色と瞬きを再現
  • 約800万個の恒星で再現される高精細な天の川(主恒星と個別に調光可能)
  • ブライトスターよりも暗い星の等級差を可変
  • 全88星座絵、座標系(赤道・黄道・子午線・歳差円・極点)の投映
  • 昼青光、朝夕焼け、薄明薄暮の他、夕陽の色の変化、地球照、月食なども再現

迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」
「バーチャリウムX」は、ハイビジョンを超える高画質なビデオプロジェクター2台に、自社で設計した専用レンズを装着し、ドーム全天に繋ぎ目無く美しい映像を投映します。
天文学の最新データベースよる宇宙空間のシミュレーションだけでなく、米子市の高精細な地形データや地球環境を可視化するデータなどの実装により、米子市上空を俯瞰した街並みの映像や、宇宙から見る地球の姿など、臨場感あふれるドーム映像を再現できます。さらに、「ハイブリッド・プラネタリウム」を実現するために、星座線、惑星やメシエ天体などの各種画像などを「オルフェウス」の美しい星空と融合させることが可能です。

<主な機能>

  • オルフェウスの星空を補完するデジタルプラネタリウム機能
  • 太陽系や銀河をめぐる宇宙旅行などを再現するシミュレーション機能
  • 米子の詳細な地形データを有し、米子から宇宙へ自由に視点移動
  • 専門機関の有する地球環境情報を可視化
  • 幼児から大人、学習から娯楽まで多様なニーズに合わせた豊富なコンテンツを実装

あらゆる客層、ニーズに対応する各種設備
プラネタリウムシステムと合わせて、室内内装の改修も行いました。室内の色調は、大山だいせん(緑)と日本海(青)をイメージして一新。座席は従来より横幅を10㎝広くしたプラネタリウム専用のリクライニングシートにリニューアルするだけでなく、小さな子どもでも大人と同じ視線で観覧できるチャイルドクッションも備えています。また、人に優しいユニバーサルデザインを心がけ、車いすのまま観覧できる移動席の設置のほか、聴覚障がい者向けの補聴システムを設置し、どの席からでも番組ナレーションを聴取することができるようになりました。さらに、ドーム入口も改修し、扉全面に施設職員が撮影した星景写真をラッピングすることで、来館者のプラネタリウム投映への期待感を誘うよう工夫されています。

米子市児童文化センター

米子市児童文化センター(館長:津田正博、鳥取県米子市)は1983(昭和58)年に開館。以来、子どもの夢と希望を育み、児童生徒の健全育成の場として多くの市民に利用され、プラネタリウムを併せ持つ施設として多くの天文ファンにも親しまれています。同センターは、湊山公園内にあり、プラネタリウムの他、図書館、多目的ホール、プレーパーク、クラブ室などを備え、子どもたちが楽しく学んで遊べる施設です。

※ リニューアルオープンのスケジュールについては、米子市および施設ホームページでご確認下さい。

〒683-0826 鳥取県米子市西町133番地(湊山公園内)
オフィシャルHP http://yonagobunka.net/jibun/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径8mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ オルフェウス(ORPHEUS)]
2017年にリリースした光学式プラネタリウム。〝緻密で美しい星空〟を提供するだけでなく、薄明薄暮や夕日の色合い、月食などを再現する他、各種座標や世界で初めて全88星座絵の投映を可能とした光学式プラネタリウムです。「オルフェウス」は、これまでに高知みらい科学館(高知県)、柏崎市立博物館(新潟県)、佐久子ども未来館(長野県)、松本市教育文化センター(長野県)、ビョルマロ天文台(韓国)、港区立みなと科学館(東京都)に納入。今後も、多数の納入が予定されています。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、オルフェウス(ORPHEUS)は、日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 クリエイティブカンパニー 企画営業 TEL 042-362-5366