2022.05.02 / プレスリリース

スペースLABO(北九州市科学館)がOPEN
西日本最大級の「ハイブリッド・プラネタリウム」が誕生

株式会社五藤光学研究所(取締役社長 五藤 信隆、東京都府中市)は、スペースLABO(北九州市科学館 館長 川村康文、福岡県北九州市)に「ケイロンⅢ・ハイブリッド」を納入設置しました。同館のプラネタリウムは、本物の星空を追求した光学式投映機「ケイロンⅢ」と、4台の8K(e-shift)プロジェクターを用いるデュアルプロジェクション方式の全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」、さらに全周に高解像度の風景を投映する「ビデオスカイライン」の3つのシステムが融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」です。合わせて、ユニバーサルデザインに配慮した室内空間の整備を行い、西日本最大級となるドーム直径30ⅿのスクリーンに、美しい星空と臨場感あふれるドーム映像を提供します。同施設は2022 年4 月28日(木)より一般公開されています。


スペースLABO(北九州市科学館)について

[ 概要・沿革 ]

スペースLABO(北九州市科学館)は、北九州市立児童文化科学館の後継施設として、スペースワールド跡地に整備された商業施設内(ジ アウトレット北九州)に建設されました。前身である八幡市立児童科学館(その後、北九州市立児童文化科学館に名称変更)は、日本で初めての“子どものための科学館”として1955年(昭和30年)に誕生。1970年には、天文教育機能が追加され、当時東洋一となる直径20mの水平型プラネタリウム「L-2型」の他、太陽望遠鏡、クーデ式20㎝望遠鏡を弊社が納入。その後、1992年にプラネタリウムを「G1920si」に更新しました。この北九州市立児童文化科学館は2021年12月に閉館し、この度、スペースLABO(北九州市科学館)として生まれ変わりました。

[ プラネタリウムの詳細 ]

九州最大となるドーム直径30ⅿ(西日本最大級)を有し、本物の星空を追求した光学式投映機「ケイロンⅢ」と、4台の8K(e-shift)プロジェクターを用いるデュアルプロジェクション方式の全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」、さらに高解像度の風景動画を投映する「ビデオスカイライン」の3つのシステムが融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」です。また、イベントなどでの活用を踏まえたランウェイや花道、ステージ専用の音響設備を設置するなど、今後、エンターテインメントにも対応可能なシアターです。

オリジナルデザインの光学式投映機「ケイロンⅢ」」
納入した「ケイロンⅢ」は、モノづくりのまち北九州をイメージしたオリジナルカラーを採用、より本物に近い自然で美しい星空を追求した光学式プラネタリウムです。明るくシャープな主恒星は、3.5等級よりも明るい約300個の恒星に固有の色が付加され、約1億個の微恒星で描かれる天の川には、300以上の星雲星団、2000以上の暗黒星雲をリアルに再現しています。さらに、季節や天候などにより異なる星の瞬きや暮れなずむ空に輝き始める星々を、独自の調光機能で、これまでにないほど自然に再現します。また、星空解説に必要な風景や、星座絵、星座線などのデジタルによる映像も、手動操作を考え抜いたコンソールによって、「ケイロンⅢ」の美しい星空と融合させながら自在に投映操作できます。

<主な仕様>

  • オリジナルデザインの本体(特別仕様)
  • 約1億個の微恒星で描かれる高精細な天の川
  • 300以上の星雲星団、2000以上の暗黒星雲の再現
  • 3.5等級よりも明るい約300個の恒星の固有色を忠実に再現
  • 6.5等星までの星の等級差を自由に調整する等級差可変機能を搭載
  • 朝夕焼け、薄明薄暮の各投映機を本体に同架
  • デジタル映像との連動(ハイブリッド対応)

高精細な全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」と「ビデオスカイライン」
全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」は、光源にレーザー光を用いたJVC社製e-Sift8Kプロジェクターに自社で設計した専用レンズを装着し、ドーム全天に映像を繋ぎ目無く投映します。さらに、直径30mのドームスクリーンに対応するため、4台のプロジェクターを用いるデュアルプロジェクションシステムを採用。映像を正確に重ね合わせることで明るさを倍増させた高精細映像を実現しています。
デジタルプラネタリウムの機能も搭載し、88種類の星座絵や星座線、惑星やメシエ天体などの各種画像を投映することは勿論、天文学の各種データにより、宇宙の大規模構造や宇宙空間から見る太陽系惑星の運動、あるいは日月食などの天文現象を再現する機能も有しています。また、学習利用を行いやすくするために、北九州市内の小学校・特別支援学校137校の校庭から見た風景映像を実装し、方位をわかりやすくする工夫もなされています。
また、周囲には12台のプロジェクターをスクリーン周囲に配置し、まるでその場に居るような北九州市のリアルな風景を投映します。

<主な仕様>

  • 光学式の星空を補完するデジタルプラネタリウム機能や各種シミュレーション機能を搭載
  • 高精細な地形データを実装し、北九州市上空を俯瞰しながら宇宙への視点移動、さらには138億光年の深宇宙の姿まで投映可能

ユニバーサルデザインに配慮した室内環境
ドーム直径30mの室内には幅広のリクライニングシートで250名がゆったりと鑑賞でき、親子席やデラックスシートも設置しています。また、車椅子のまま鑑賞できるスペースや、ベビーカー置場、聴覚支援機器(ヒアリングループ)も備え、幅広いお客様に快適にご利用いただけます。

スペースLABO(北九州市科学館)

スペースLABOは、一人一人が感じるフシギの芽を大切に、その芽をさらに育んでいく体験・体感する施設として、2022年4月28日、スペースワールド跡地に整備された商業施設内(ジ アウトレット北九州)にてオープン。周囲には、北九州市立いのちのたび博物館や北九州市環境ミュージアムなどがあり、一日中、学べるエリアとなっています。スペースLABO(北九州市科学館)は北九州市の直営ですが、プラネタリウム及び50cm望遠鏡(弊社製)が設置された天文台の運営業務は弊社が受託しています。
スペースLABOの投映スケジュールなどは、施設ホームページでご確認下さい。

〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田4-1-1
オフィシャルHP  https://www.kitakyushuspacelabo.jp/

THE OUTLETS KITAKYUSHU(ジ アウトレット北九州)

イオンモール株式会社が福岡県北九州市八幡東区に設置した地域創生型商業施設です。同施設につきましては、以下のURLから施設のホームページをご確認ください。

〒805-0071 福岡県北九州市八幡東区東田4丁目 1番1号
オフィシャルHP  https://the-outlets-kitakyushu.aeonmall.com/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。

〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径4mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ ケイロンⅢ(CHIRONⅢ)]
ドーム直径16~30ⅿの中・大型ドーム向けの光学式プラネタリウム。明るくシャープな星像で、色彩豊かな自然で美しい星空を提供することができる他、約1億個の微恒星で描かれる天の川を恒星とは個別に調光できるなど、多彩な機能によって幅広い用途に応じた星空の再現ができます。「ケイロンⅢ」は、これまでに札幌市青少年科学館(北海道)、さいたま市宇宙劇場(埼玉県)、大崎生涯学習センター(宮城県)、府中市郷土の森博物館(東京都)、安城市文化センター(愛知県)、倉敷科学センター(岡山県)、さぬきこどもの国(香川県)、浜松科学館(静岡県)、三重県立みえこどもの城に納入。今後も、国内外への納入が予定されています。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、ケイロン(CHIRON)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)は日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 クリエイティブカンパニー 企画営業 TEL 042-362-5366