2022.07.20 / プレスリリース

プラネタリウム誕生の地、ドイツに「オルフェウス」を納入
LWL自然史博物館のプラネタリウムに採用されました

株式会社五藤光学研究所(取締役社長 五藤信隆、東京都府中市)は、LWL自然史博物館 /LWL Museum of Natural History with Planetarium (館長Dr. Björn Voss、ドイツ連邦共和国ミュンスター市)に光学式プラネタリウム「オルフェウス」を納入設置しました。
同博物館は1981年に開館し、長く他社製プラネタリウムが運用されてきましたが、機器の老朽化にともない設備を一新。弊社の光学式プラネタリウム「オルフェウス」が採用されました。ドーム直径20.5ⅿに対応させた特注仕様で、9500個の主恒星と約800万個の細微恒星で再現した天の川をリアルに投映します。同博物館は、2022年7月1日にリニューアルオープンし、一般公開されています。


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リニューアルの詳細

[ 経緯・概要 ]

LWL自然史博物館は、直径20.5m水平型のプラネタリウム(他社製)を有する自然博物館内のプラネタリウム施設として1981年に開館。光学式プラネタリウムの星空ライブ解説と、その後に導入されたデジタルシステムによる臨場感ある大型映像が長年市民に親しまれてきました。
今回のリニューアルでは、“よりリアリティある星空を”という施設の想いに応えるために、現地で複数回に亘り旧機材との比較投映テストを行いました。その結果、納入した「オルフェウス」はドーム直径20.5ⅿのミュンスター特注仕様機です。10台の4Kビデオプロジェクターを使用する最新の全天周デジタル映像システムと共にハイブリッド・プラネタリウム・システムを構成し、美しい星空と、明るく高精細な全天映像、そしてライブ解説に欠かせない優れたコンソールの操作性によって、歴史あるLWL自然史博物館の新たな1ページを彩っています。

プラネタリウム館長のBjörn Voss氏は、以下のように述べています。
『オルフェウスの星はとてもリアルで美しく見ることができます。そして星空の美しさだけでなく、その操作性の良さから来る、ハイブリッドシステムとしてのデジタルシステムとの親和性は本当に素晴らしいものです。私たちは旧機材で使用していた番組の移行に膨大な時間が掛かると考えていましたが、実際にはほんの数日で全てそれが済んでしまったことに大変な驚きを感じています。』

[ 機器の詳細 ]

オリジナルデザインの光学式プラネタリウム「オルフェウス」
納入した「オルフェウス」は、館独自の意向により、全体の色を統一した落ち着いた印象のオリジナルデザインとなっています。
“緻密で美しい星空”の再現力に長けており、天の川の個別調光などの機能によって、街中で見る星空や、山奥で見るような満天の星空など、見る場所によって異なる星空の情景もリアルに再現することができます。また、光学式の星座絵を投映する機能のほか、朝夕焼け薄明薄暮、座標系などの投映機を実装しており、学習投映や星空解説に必要な各種機能を備えています。

<主な仕様>

  • オリジナルデザインの本体(特別仕様)
  • 恒星は6.55等級までの約9500個
  • 天の川は800万個の恒星の集まりで再現(主恒星とは個別に調光可能)
  • 全88星座絵の投映
  • 夕陽の色の変化、地球照、月食なども再現
  • デジタル映像との連動(ハイブリッド対応)

操作性のよいコンソールパネル
施設のご要望に応じて最小限の仕様で収められたメインのコンソールパネルは、特に投映操作時の扱いやすさが評価されて選ばれ、ライブ投映を重視するドイツのプラネタリウムでも当社のコンソールの品質が認められる形となりました。

LWL自然史博物館 /LWL Museum of Natural History with Planetarium

ミュンスター市にあるLWL自然史博物館は、4,200平方メートルの展示スペースを持ち、プラネタリウムの他、恐竜の骨格展示や多数の動物の剝製展示など、自然に関わる様々な分野を取り入れたドイツ国内でも他に類を見ない規模の博物館です。博物館のホワイエで目を引く直径1.80メートルの世界最大のアンモナイト化石を始め、沢山の貴重な資料がコレクションされています。隣接された動物園も含め、多くの来館者でにぎわっています。

※ミュンスターは、13世紀の大聖堂など歴史ある建物が豊富に残っている観光名所がある街で、博物館や美術館、劇場も充実している文化スポットです。

オフィシャルHP  https://www.lwl-planetarium-muenster.de/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。

〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径4mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ オルフェウス(ORPHEUS)]
2017年にリリースした光学式プラネタリウム。〝緻密で美しい星空〟を提供するだけでなく、薄明薄暮や夕日の色合い、月食などを再現する他、各種座標や世界で初めて全88星座絵の投映を可能とした光学式プラネタリウムです。「オルフェウス」は、これまでに高知みらい科学館(高知県)、柏崎市立博物館(新潟県)、佐久子ども未来館(長野県)、松本市教育文化センター(長野県)、ビョルマロ天文台(韓国)、港区立みなと科学館(東京都)、米子市児童文化センター(鳥取県)、京都市青少年科学センター、長野県伊那文化会館、上海天文館(中国)、DENZAI環境科学館(室蘭市)に納入。LWL自然史博物館(ドイツ)への納入は欧州初となります。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、オルフェウス(ORPHEUS)は、日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 営業本部 海外営業 TEL 042-362-5312