2023.03.28 / プレスリリース

ドリーム21(東大阪市)のプラネタリウムがリニューアル
約10億個の恒星で再現された巧緻な天の川

株式会社五藤光学研究所(取締役社長 五藤 信隆、東京都府中市)は、東大阪市立児童文化スポーツセンター ドリーム21(センター長 坂尾美奈、大阪府東大阪市)に「ケイロンⅢ・ハイブリッド」を納入設置しました。同システムは、天の川を約10億個の微恒星で再現する特別仕様の光学式投映機「ケイロンⅢ」と、レーザー光源の4Kプロジェクターを採用した全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」です。美しい星空と、明るく高精細なデジタル映像を提供できるドーム空間に一新するとともに、入口前ロビーと一体感をもたせた内装にリニューアルしました。
同施設のプラネタリウムは、2023 年4月1日(土)より一般公開されます。


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[ 経緯 ]

東大阪市花園ラグビー場を有する花園中央公園内にある東大阪市立児童文化スポーツセンター ドリーム21(センター長 坂尾美奈、大阪府東大阪市)は、直径20m傾斜型の光学式プラネタリウムを備えた子どものための複合施設です。1991年(平成3年)の開館以来、「科学・文化・スポーツの子どもひろば」として多くの市民に長年親しまれてきました。30年が経過し、プラネタリウム設備の老朽化は否めず、“これまで以上に子どもたちに感動を与え、夢を育む施設となるよう整備し、花園中央公園の活性化の視点も踏まえ、東大阪ならではの特色も盛り込んだプラネタリウム”になるようプロポーザルが実施された結果、2022年7月、弊社の「ハイブリッド・プラネタリウム」が採用されました。

[ 納入した機器について ]

天の川を約10億個の微恒星で再現する光学式投映機「ケイロンⅢ」

東大阪市に納入した光学式投映機「ケイロンⅢ」は、ドリーム21の施設ロゴカラーを用いたオリジナルデザインで、天の川を約10億個の微恒星で再現する特別仕様機です。より本物に近い自然で美しい星空で、明るくシャープな星像を投映します。肉眼で見ることのできる約9,500個の主恒星には、3.5等級よりも明るい約300個の恒星に固有の色が付加され、10億個を超える微恒星で描かれる天の川には、300以上の星雲星団、2,000以上の暗黒星雲を巧緻に再現しています。さらに、季節や天候などにより異なる星の瞬きや暮れなずむ空に輝き始める星々を、独自の調光機能で、これまでにないほど自然に再現します。また、星空解説に必要な風景や、星座絵、星座線などのデジタルによる映像も、「ケイロンⅢ」の美しい星空と融合させながら自在にコンソールで操作できます。

<主な仕様>

  • オリジナルデザインの本体(特別仕様)
  • 10億個を超える微恒星で描かれる高精細な天の川(特別仕様)
  • 300以上の星雲星団、2,000以上の暗黒星雲の再現
  • 3.5等級よりも明るい約300個の恒星の固有色を忠実に再現
  • 6.5等星までの等級差を自由に調整する等級差可変機能を搭載
  • 朝夕焼け、薄明薄暮の各投映機を本体に同架
  • デジタル映像との連動(ハイブリッド対応)

高精細な全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」
全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」は、光源にレーザー光を用いた4Kプロジェクターに自社で設計した専用レンズを装着し、ドーム全天に映像を繋ぎ目無く投映します。
また、観測に基づく宇宙の最新データが搭載した最新のデジタルプラネタリウムシステム(Release 7)です。88種類の星座絵や星座線、惑星やメシエ天体などの各種画像を投映することは勿論、天文学の各種データにより、宇宙の大規模構造や宇宙空間から見る太陽系惑星の運動、あるいは日月食などの天文現象も再現できます。
さらに、新たに開発したネットワークで番組配信を行う独自のシステムとも連携し、オンラインで購入した番組をそのままドームに投映することが可能です。

<主な仕様>

  • 光学式の星空を補完するデジタルプラネタリウム機能や各種シミュレーション機能を搭載
  • 高精細な地形データを実装し、東大阪市上空を俯瞰しながら宇宙への視点移動、さらには138億光年の深宇宙の姿まで投映可能
  • 自主撮影の全天画像や動画などの投映
  • 独自の配信システムにより、番組コンテンツを専用サーバーから配信、投映可能

迫力ある立体音響システム
ドームスクリーン裏に11台の11.1chマルチチャンネルスピーカーを設置。より繊細で迫力ある立体音響により、ダイナミックな映像演出とマッチさせた没入感・臨場感あふれるドーム空間を演出します。また、エリアごとの音像移動も可能で、星座や星の位置により近いところから解説音声を出力することもでき、聴覚者にも配慮した音響システムです。

© ノーブスミー・GOTO image works

[ プラネタリウム番組「わたしはだれ?」 ]

SDGsの達成に向けてオリジナルロゴマークを制作する東大阪市の取り組みを応援する意味合いも込めて、プラネタリウムリニューアルに合わせ、プラネタリウム番組「わたしはだれ?」を制作しました。同番組は、SDGsについて考える絵本『わたしはだれ? Who am I ?』をドーム映像化し、美しい星空と広大な宇宙も体感できるオリジナル番組です。「地球への思いやり」をテーマに、母なる地球の姿を多面的に描写し、子供たちが「生命の大切さ」「自然を愛する心」を心に刻む内容です。音楽を主とし、やさしい字幕や言語など、ユニバーサルデザインに広く対応した演出となっています。
※ 投映スケジュールは施設のホームページをご参照下さい。

[ その他の改修 ]

子どもがワクワクし、大人でもゆったりとくつろぐことができるドーム空間
従来より座席幅を広くしたリクライニングシートに一新し、自然を体感しながら宇宙を感じるプラネタリウム空間になるよう室内を改修しました。座席と床は緑を基調とした色で、芝生や草むらで寝転びながら、空を見上げる感覚が味わえます。壁面は、「木」や「地面」をイメージするアースカラーとしています。また、親子で観覧できるペアシート、キャンプ感覚で寝転んで星空を観覧できる「多目的スペース」を新たに設けるなど、子どもがワクワクし、大人もゆったりとくつろぐことができるドーム空間に生まれ変わりました。
さらに、入口前ロビーを青空と草原をイメージした内装デザインにすることで、ドーム室内と連続的な空間となり、プラネタリウムへの高揚感を一層感じられるよう工夫しています。

バリアフリーに配慮した室内環境
誰もが安心してご利用いただけるよう、抗菌・抗ウィルスコーティングによる感染対策とバリアフリー化を図るとともに、ヒアリングループエリア、車椅子のまま鑑賞できるスペースを設けるなど、幅広いお客様に快適にご利用いただけるよう配慮されています。

東大阪市立児童文化スポーツセンター ドリーム21

東大阪市立児童文化スポーツセンター ドリーム21 は、花園ラグビー場とともに花園中央公園内に位置しています。「プラネタリウム」をはじめ、さまざまな遊具のあるスポーツホール「のびのびひろば」、体験しながら学習できる科学展示室「探検ひろば」、児童演劇や音楽などの文化活動の発表ができる文化ホール「星っ子ひろば」がある、子どものための複合施設で、多くの子どもたちに利用されています。

〒578-0923 大阪府東大阪市松原南2丁目7-21
オフィシャルHP  https://www.dream21.higashiosaka.osaka.jp/

花園中央公園

緑豊かな公園内には花園中央公園野球場(花園セントラルスタジアム)、東大阪市花園ラグビー場、ドリーム21、市民美術センター等があり、花園図書館にも近く、東大阪市の文化・スポーツ活動の拠点となるよう、 各種の施設整備を進めています。
 公園内の東側には、桜の広場や花菖蒲池などがあり、開花時期には多くの人が訪れ、公園利用者の憩いの場となっています。また、南側のメインゲートにある石モニュメントと噴水は公園のシンボルであり、涼やかで心地良い空間を創り出しています。

〒578-0923 大阪府東大阪市松原南1丁目1番43号
オフィシャルHP  https://higashiosaka-parks.com/(2023.3.31まで)
          https://hanazono-centralparks-hos.com/(2023.4.1から)

絵本『わたしはだれ? Who am I ?』

ノーブスミー(ライターのノーブとイラストレーターのスミーからなるメルヘン創作ユニット)著作の教育絵本で、「地球への思いやり」をテーマにした日英文併記の作品です。絵本の詳細、購入は出版社のホームページをご参照下さい。

株式会社出版ワークス
オフィシャルHP  https://spn-works.com/who-am-i/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。

〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径4mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ ケイロンⅢ(CHIRONⅢ)]
ドーム直径16~30ⅿの中・大型ドーム向けの光学式プラネタリウム。明るくシャープな星像で、色彩豊かな自然で美しい星空を提供することができる他、約1億個の微恒星で描かれる天の川を恒星とは個別に調光できるなど、多彩な機能によって幅広い用途に応じた星空の再現ができます。「ケイロンⅢ」は、これまでに札幌市青少年科学館(北海道)、さいたま市宇宙劇場(埼玉県)、大崎生涯学習センター(宮城県)、府中市郷土の森博物館(東京都)、安城市文化センター(愛知県)、倉敷科学センター(岡山県)、さぬきこどもの国(香川県)、浜松科学館(静岡県)、三重県立みえこどもの城、北九州市科学館(福岡県)、富山市科学博物館(富山県)に納入。10億個を超える恒星を投映できる「ケイロンⅢ」を納入したのは、東大阪市立児童文化スポーツセンターが初となります。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、ケイロン(CHIRON)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)は日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 営業本部 企画営業 TEL 042-362-5366