2023.04.26 / プレスリリース

いしかわ子ども交流センターのプラネタリウムがリニューアル
美しい星空と全天映像を提供する「ハイブリッド・プラネタリウム」に一新

株式会社五藤光学研究所(取締役社長 五藤信隆、東京都府中市)は、いしかわ子ども交流センター(センター長 小幡喜宏、石川県金沢市)に「パンドラⅡEX・ハイブリッド」を納入設置しました。2012 年以来、11 年ぶりに光学式プラネタリウムが復活。天の川を約4,000万個の恒星で再現した美しい星空と、明るく高精細なデジタル映像をドーム全天に投映する「ハイブリッド・プラネタリウム」に生まれ変わりました。同センターのプラネタリウムは、2023 年4 月29 日(土)より一般公開されます。


リニューアルの詳細

[ 施設の概略と経緯 ]

いしかわ子ども交流センター(センター長 小幡喜宏、石川県金沢市)は、前身となる石川県児童会館(1959年開館)が、現在の金沢市法島町に移転改称した施設です。直径15m水平型のプラネタリウム設備を有しており、1978年に「M-2(五藤光学研究所製)」から「GM-15-T(同社製)」に更新し、2012年には、光学式プラネタリウムを廃しデジタルプラネタリウムが導入されていました。今回の更新にあたっては、単に機器を入れ替えるのではなく、“次世代を担う子ども達の知的好奇心を刺激し、科学への興味を持たせ、楽しみながら宇宙を体験し、学習できる機能を備える”ことを目的として、弊社の光学式投映機「パンドラⅡEX」を核とした「ハイブリッド・プラネタリウム」が採用されました。

[ 納入した機器について ]

納入、設置した「パンドラⅡEX・ハイブリッド」は、ドーム直径15mにも適応できるようにカスタマイズしたコンパクトな光学式投映機「パンドラⅡEX」と、高輝度かつ高コントラストな4Kプロジェクターを採用した全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を融合した「ハイブリッド・プラネタリウム」です。新たに光学式投映機がシステムに加わったことで、“自然で美しい本物のような星空”を軸にした生解説や学習投映が可能となり、デジタルシステムと組み合わせた多彩な演出によって、多様なニーズに対応します。

(1)自然で美しく本物に近い星空を再現する光学式投映機「パンドラⅡEX」

  • デジタル式では再現することができない、明るくシャープな星像
  • 天の川を約4,000万個もの恒星で表現
  • 300を超える星雲星団を忠実に再現
  • 本体内部のデジタルシャッター装置により星空の投映範囲を自在に制御可能
  • デジタル映像との連動(ハイブリッド)

(2)高精細な映像により宇宙への視点を広げる「バーチャリウムⅡ(Release7)」

  • 光源にレーザー光を用いた2台の4Kプロジェクターに自社で設計した専用レンズを装着し、ドーム全天に映像を繋ぎ目無く投映
  • 光学式の星空を補完するデジタルプラネタリウム機能や各種シミュレーション機能を搭載
  • 高精細な地形データを実装し、石川県上空を俯瞰しながら宇宙への視点移動、さらには138億光年の深宇宙の姿まで投映可能

(3)その他

  • 機器はコンパクト、省スペース設計で座席レイアウトや内装に影響ない配置を実現
  • ハイブリッド機能を生かした学習指導要領に準拠したブロック型学習番組を実装
  • 従来の番組やプログラムの変換、新たな番組自主制作を支援する編集システムを設置
  • 既存の筐体を活かしつつ、マニュアル操作の操作性を向上したハイブリッドコンソール

いしかわ子ども交流センター

いしかわ子ども交流センターは、青少年が健全な遊び、文化芸術活動等を体験するための機会の提供や、青少年の健全な育成についての情報の提供、相談等を主業務とし、開設されました。プラネタリウムは大人から子供まで多様な世代に受け入れられる多彩なコンテンツを揃え、一般投映のみならず学習利用などにも活用されていく予定です。

〒921-8101 石川県金沢市法島町11-8
オフィシャルHP  https://www.i-oyacomi.net/i-kodomo/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。

〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  https://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。本件で納入した「パンドラⅡ」や「オルフェウス」などの光学式プラネタリウムと、様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を採用することで、ドーム径4mから最大50mまで幅広く対応しています。

[ パンドラⅡ(PANDORAⅡ)]
場所をとらないコンパクト設計の光学式投映機です。同機は、2010年6月に販売を開始した「パンドラ/PANDORA」の後継機種であり、高輝度LED光源を採用した低消費電力の光学式投映機です。ドーム直径8~16mまで対応可能で、肉眼で見ることの出来る約9,500 個の主恒星を含む約4,000万個の恒星で美しい星空を再現しています。「パンドラⅡ」は、これまでに、米沢市児童館(山形県)、河北町総合交流センター サハトべに花(山形県)、 Denizli Metropolitan(トルコ)、 Planétarium de Haute-Provence(フランス)、 Complexul Muzeal de Stiinte ale Naturii(ルーマニア)、 Pimpri Chinchwad Science Park(インド)へ納入されており、今後も国内外への納入が予定されています。

※ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、パンドラ(PANDORA)、オルフェウス(ORPHEUS)、バーチャリウム(VIRTUARIUM)、日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 営業本部 企画営業 TEL 042-362-5366