2025.10.01 / プレスリリース
10億個の星と地域の魅力を感じられる最新鋭プラネタリウム
栃木県子ども総合科学館に納入
株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤信隆、東京都府中市)は、栃木県子ども総合科学館(愛称:コジマ子どもサイエンスパーク/館長:神山正幸)に「ケイロンⅢ・ハイブリッド」を納入、設置しました。同システムは、天の川を約10.3億個の恒星で再現する光学式プラネタリウム「ケイロンⅢ」と、4台の高精細プロジェクタによる全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」を組み合わせた「ハイブリッド・プラネタリウム」です。光学式ならではの美しい星空に加え、栃木県オリジナルのコンテンツや地域の建材を活かした内装など、“とちぎらしさ”を随所に取り入れた新しいプラネタリウム空間が誕生しました。
プラネタリウムの一般公開は2025年10月3日(金)より開始され、投映スケジュールなどの詳細は施設ホームページでご確認ください。

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リニューアルの詳細
[ 経緯 ]
栃木県子ども総合科学館は、1988年に開館し、プラネタリウムや各種展示、屋外広場などを備え、年間約55万人が利用する施設です。ネーミングライツ契約により、10月1日から愛称が「コジマ子どもサイエンスパーク」となりました。
今回、科学館全体の改修にあわせてプラネタリウムの更新が検討され、「高精細で美しい星空の投映」「高い学習効果」「とちぎらしさ・とちぎならではの特徴」を備えることを目指した県の方針のもと、その実現にふさわしいシステムとして、弊社の「ケイロンⅢ・ハイブリッド」が選定されました。
[ 納入機器 ]
約10.3億個の恒星で緻密な天の川を再現する光学式プラネタリウム「ケイロンⅢ」
今回納入した「ケイロンⅢ」は、ネームカバーにオリジナルロゴデザインを配し、県鳥オオルリをイメージしたグラデーションカラーを採用しました。また、全天に約10.3億個の微光星による天の川を再現できるほか、「ケイロンⅢ」としては世界で初めて黄道12星座の投映を可能とした特別仕様機です。さらに、約300個の恒星の固有色を再現するほか、大気のゆらぎによる星の瞬きを表現しています。加えて、専用の光学式流星投映機によるリアルな流星の投映も行えるなど、実際の夜空に近い自然で美しい星空を体験できます。

<主な機能>
- 約10.3億個の恒星による高精細な天の川の再現(特別仕様)
- 光学式プラネタリウム本体による黄道12星座の投映(特別仕様)
- 約300個の恒星に固有色を再現
- 専用の光学式流星投映機によるリアルな流星の再現
- 県鳥オオルリをイメージしたオリジナルのネームカバー(特別仕様)
高精細レーザープロジェクタ4台を使用した全天周デジタル映像システム「バーチャリウムⅡ」
全天周デジタル投映システム「バーチャリウムⅡ」は、高精細レーザープロジェクタ4台を使用したデュアルプロジェクション方式により、直径20mの水平型ドームスクリーンに繋ぎ目のない明るく美しい映像を投映します。「ハイブリッド・プラネタリウム」として、星座線・星座名・恒星の軌跡などを「ケイロンⅢ」の星空と融合して表現することが可能です。
さらに、本システムには、栃木県内25市町の風景画像や地域名所をイラスト化したウェルカムムービー、県の魅力を伝えるオリジナル番組「とちぎ、宇宙と大地の物語」、年少向け番組や機能紹介番組など、多世代が楽しめる多彩なコンテンツが実装されており、充実した映像体験を提供します。

<主な機能>
- 高精細レーザープロジェクタ4台による明るく美しい全天周映像の投映
- 最新の宇宙観測データを用いたシミュレーション機能
- 栃木県25市町の魅力を伝える風景画像コンテンツ
- 待ち時間を楽しめるウェルカムムービー
- 多世代が楽しめるオリジナル番組コンテンツ
[ その他の改修 ]
“とちぎらしさ”を感じられる印象的な室内
20mドームの室内壁面には、地域の伝統工芸「鹿沼組子」を配し、印象的な空間を演出しています。鹿沼組子の華の一つには、星をモチーフとしたオリジナルデザインを採用しました。中央サークルには県産木材を使用し、ステージは温かみのある色彩でまとめるなど、“とちぎらしさ”を随所に感じられるよう工夫が施されています。また、多様な利用者に配慮したシアター設計を取り入れ、誰もが安心して利用できる空間を実現しています。

<主な改修内容>
- 直径20m水平スクリーンの張替え
- 県産工芸品や木材を使用した“とちぎらしさ”を感じられる内装
- 全席を従来よりもゆったりとした座席に更新し、一部を移動可能とすることで車椅子5台分のスペースを確保
- 小さなお子様向けのクッションを配備し、全座席に抗菌加工を施工
- 旧プラネタリウム「GL-AT-Space」をエントランスに展示
栃木県子ども総合科学館(愛称:コジマ子どもサイエンスパーク)

栃木県子ども総合科学館は、「21世紀の本県を担う子どもたちが、科学的な知識や体験を自ら楽しみながら学習し、子ども自身が進んで活動できる場」として、1988年(昭和63年)に開館しました。年間約55万人が来館し、2022年度(令和4年度)末までに延べ1,697万人が利用しています。
〒321-0151 栃木県宇都宮市西川田町567
オフィシャルHP https://t-csm.jp/
解説
[ 株式会社五藤光学研究所 ]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP https://www.goto.co.jp/
[ ハイブリッド・プラネタリウム ]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径4mから最大50mまで幅広く対応しています。
[ ケイロンⅢ ]
ドーム直径16~30mの中・大型ドーム向け光学式プラネタリウムです。明るくシャープな星像で、色彩豊かで自然な美しい星空を提供できるほか、1億個を超える微恒星で描かれる天の川を恒星とは独立して調光できるなど、多彩な機能により幅広い用途に応じた星空の再現が可能です。
「ケイロンⅢ」は、これまでに札幌市青少年科学館(北海道)、さいたま市宇宙劇場(埼玉県)、大崎生涯学習センター(宮城県)、府中市郷土の森博物館(東京都)、安城市文化センター(愛知県)、倉敷科学センター(岡山県)、さぬきこどもの国(香川県)、浜松科学館(静岡県)、三重県立みえこどもの城(三重県)、北九州市科学館(福岡県)、Planetarium Śląskie Park Nauki(ポーランド)、富山市科学博物館(富山県)、東大阪市ドリーム21(大阪府)、仙台天文台(宮城県)、千葉市科学館(千葉県)、相模原市立博物館(神奈川県)に納入されています。
また、約10.3億個の微光星による天の川を再現できる「ケイロンⅢ」の特別仕様機は、東大阪市立児童文化スポーツセンター、相模原市立博物館に続き、今回が3機目となります。
※ ハイブリッド・プラネタリウム、バーチャリウム、ケイロンは、日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。
本件に関するお問い合わせ: 株式会社五藤光学研究所 営業本部 企画営業 TEL 042-362-5366