2019.03.27 / プレスリリース

倉敷科学センターのプラネタリウムがリニューアル
星空の情景にこだわった「ケイロンⅢ・ハイブリッド」を納入

株式会社五藤光学研究所(取締役社長 五藤信隆、東京都府中市)は、倉敷科学センター(館長 藤田正樹、岡山県倉敷市)に「ケイロンⅢ・ハイブリッド」を納入設置しました。同システムは、光学式プラネタリウム「ケイロンⅢ(特別仕様機)」の美しい星空に、全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」による4K解像度の全天映像と10K解像度のパノラマ映像を融合させた「ハイブリッド・プラネタリウム」です。倉敷市が求める、“美しい星空の情景描写”を極限まで追求し、暮れ行く空の表情を圧倒的なクオリティで再現します。同センターは、2019年3月27日(水)から一般公開されています。

リニューアルの詳細

倉敷科学センターに納入した「ケイロンⅢ・ハイブリッド」は、夜の情景を圧倒的なクオリティで再現することにこだわった「ハイブリッド・プラネタリウム」てす。光学式の奥行きを感じさせるような美しい星空と、デジタルシステムに組み込まれた10K解像度の高精細パノラマ映像によって、臨場感のある風景を再現するだけでなく、新規開発の流星投映機やレーザープロジェクタを用いた多機能投映機によって、夜空を翔ける流れ星や夕空に地球照と共に細く輝く月などを、光学式投映機のクオリティで再現できます。
さらに、機器だけでなく、ドームスクリーンの張替、座席更新やドーム室内の内装改修を実施。プラネタリウムの前室となるホワイエも、ゆったりとくつろげる居心地の良さを追求した空間に生まれ変わりました。

日本夕陽百選の「鷲羽山」から見る瀬戸内海の情景を忠実に再現

倉敷科学センターは、1993年の開館以降、鷲羽山から見た瀬戸内海を望むパノラマを星空解説に使用しています。今回のリニューアルでは、その風景を超高精細なパノラマ動画で投映し、日暮れとともに移ろいゆく瀬戸内海の美しい景色を従来よりリアルに再現しています。

[ 水平解像度10Kを誇るデジタルスカイライン ]
昼から夕方、そして夜の風景を水平解像度10Kの高解像度映像で投映します。瀬戸大橋の航空障害灯の点滅だけでなく、行き交う船や電車、自動車の様子を高精細映像で再現することで高い没入感を与え、さらに船の汽笛や電車が橋を渡る音などの環境音も再現することで臨場感にあふれた情景を生み出しています。

[ 光学式の新しい補助投映機群 ]
 ケイロンⅢの本体に取り付けられた朝夕焼け、薄明薄暮投映機と昼光青光投映機によって、光学式ならではの明るさと色合いで変わり行く空の様子を再現し、夕空に輝く細い月は、地球照と共に多機能投映機でリアルに映し出されます。そして、やがて訪れる満天の星空には、流星投映機で流れ星を自由な光度変化で、流したい場所に、流したい時に投映し、夜空を彩ることも出来ます。

[ ケイロンⅢの等級差可変機能 ]
恒星の等級差を自在に調整することが出来る「ケイロンⅢ」の機能によって、暮れなずむ空に輝き始める星々の様子を自然に再現します。

プラネタリウムを担当する天文技師の三島和久氏は、以下のように述べています。
『一般の人々が求めて止まない美しい星空のイメージは大きく三つ。「天の川」、「流星」、「黄昏の薄暮の中から星が見え始める光景」。倉敷科学センターはこれらの要素を高品質に再現できる能力をプラネタリウムに求めました。星空を繊細に表現するケイロンⅢ、新規開発の流星投映機、そして超高精細な10K解像度のデジタルスカイラインが高い親和性で融合したことで、「見る」を超えた臨場感のある情景を再現することが出来るようになりました。魅力的に仕上がったプラネタリウムを運用していくのが楽しみです。』

[ 主な機器構成と特徴的な仕様 ]

光学式プラネタリウム「ケイロンⅢ」

  • オリジナルカラーの本体(特別仕様)
  • 約1億個の微恒星で描かれる高精細な天の川
  • 300以上の星雲星団、2000以上の暗黒星雲の再現
  • 3.5等級よりも明るい約300個の恒星の固有色を忠実に再現
  • 6.5等星までの星の等級差を自由に調整する等級差可変機能を搭載
  • 朝夕焼け、薄明薄暮、青光、昼光の各投映機を本体に同架

補助投映機

  • 多機能投映機:地球照の他、日食、月食などの天文現象を再現
  • 流星投映機(新開発):観測データに基づく様々な流星の光り方を再現/流星の出現経路の設定や明るさ変化の調整可能/流星のランダム出現も再現

全天周デジタル映像システム「バーチャリウムX」

  • 光源にレーザー光を用いた4Kプロジェクター2台で、ドーム全天に4K映像を投映
  • 光学式の星空を補完するデジタルプラネタリウム機能や各種シミュレーション機能を搭載
  • 高精細な地形データを実装し、倉敷市上空を俯瞰しながら宇宙への視点移動、さらには137億光年の深宇宙の姿まで投映可能
  • 4Kプロジェクター3台が連携し、ドーム前方に超高精細なパノラマ10Kのスカイラインを投映

その他の改修(プラネタリウム室内とホワイエ)

[ 快適性が向上したドーム空間 ]
 ドーム室内の段床間隔を従来より拡げて座席配置を大幅に変更。余裕を持たせたシアター設計により、座席幅と足元のスペースを広く確保することで、大人でも快適に観覧できるよう変更しました (座席数 165席)。
また、車椅子利用者の観覧のために、リフトや専用スペースを設けた他、磁気ループによる補聴システムも整備。手摺を増設し、階段のステップ照明を施すなど、バリアフリーや安全対策を施し、誰もが利用しやすいドーム空間となりました。

[ プラネタリウムにつながる待合空間としてのホワイエ ]
 今回の更新では、「大人がゆったりとくつろげる空間」というコンセプトの下、ホワイエを全面的に改修。書棚やスツールを配置したラウンジスペースを新たに設け、待合空間として生まれ変わりました。また、サイネージの他、ポスター等を掲示できる大型のマグネットボード、さらには多様な映像コンテンツを投映できる大型スクリーンなど、既存壁面や映写室の窓ガラスを有効的に活用することで、利用者が様々な情報を得ることが出来るようになりました。さらに、1等星21個をモチーフにした照明と床面デザインによって利用者導線を明示し、入場者と退場者が混在することなく、ホワイエを利用できるように工夫されています。

倉敷科学センター

倉敷科学センターは直径21m傾斜型のプラネタリウム「GSS-HELIOS (五藤光学研究所製)」を有する施設として1993年に開館。次代を担う青少年に科学技術の正しい認識、普及、啓発を図るとともに、宇宙への限りない夢と豊かな感性や想像力を育み,地球環境を守り育てる心を培うことを目的として、これまで多くの市民に親しまれています。

〒712-8046 岡山県倉敷市福田町古新田940
オフィシャルHP http://www2.city.kurashiki.okayama.jp/lifepark/ksc/

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
プラネタリウム、大型映像システム、天体望遠鏡製造のトップメーカー。 特にプラネタリウムでは小型から超大型のプラネタリウムに至るまで多機種を開発し、現在では1000台を超える納入実績(累計)があります。全天周フィルム映像(アストロビジョン)や全天周デジタル映像装置(バーチャリウム)では、他社に先駆けて機器システムを開発する他、機能を活かした映像コンテンツを制作し、機器の維持管理、施設運営なども行っています。
〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP  http://www.goto.co.jp/

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が2004年に開発、提唱した新しいプラネタリウムシステムです。光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを融合させ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、日本国内に留まらず、プラネタリウム発祥の地であるドイツをはじめ、米国、欧州、中東、アジア諸国などに数多くの納入実績を誇ります。
同システムは、ドーム径に応じた各種の光学式投映機を有しており、ドーム径8mから最大50mまで幅広く対応しています。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、ケイロン(CHIRON)は日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。

本件に関するお問い合わせ:  株式会社五藤光学研究所 クリエイティブカンパニー 企画営業 TEL 042-362-5366