2015.04.24 / プレスリリース

デジタルシャッターを搭載した新型光学式プラネタリウム「パンドラII」誕生 今春、米沢市児童会館に設置

株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤 信隆、東京都府中市)は、この度、新型の光学式プラネタリウム「パンドラII/PANDORAII」を開発し、販売を開始いたします。 同機は、2010年6月に販売を開始した「パンドラ/PANDORA」の後継機種であり、高輝度LED光源を採用した低消費電力の投映機です。 ドーム直径8~12mに対応し、肉眼で見ることの出来る約9,500個の主恒星を含む約4,000万個の恒星で美しい星空を再現しています。 また、全天周デジタル映像システムと融合したハイブリッド・プラネタリウムとしての導入も可能です。 第1号機は今春、米沢市児童会館に設置されます。

パンドラIIは約4,000万個(主恒星約9,500個を含む)もの微小な恒星を再現し、美しい星空を提供することが出来るハイブリッド対応の光学式プラネタリウムです。 恒星球の直径は約48cmで、新しいLED光源と高効率な冷却構造の開発によって光源の高輝度化、低消費電力化に成功し、 新設計の投映光学系と組み合わせることで従来機(パンドラ)よりも明るく、かつ小さな恒星像を実現することを可能としました。 また、パンドラでは搭載されていなかったデジタルシャッター(※)を搭載したことで、傾斜型プラネタリウムへの導入も可能になりました。 水平モードや傾斜モードはもちろん、全開モードで客席まで恒星の光をこぼすなどの多彩な演出も出来ます。

※ シャッターとは、スクリーン以外の部分に恒星の光が投映されないようにするための機構であり、水平に恒星の光を遮蔽する重力式と、 任意の角度で遮蔽することの出来るデジタル式の2種類があります。

パンドラIIの主な特徴

(1) 科学的に正しく、自然な星空

  • 主恒星は6.55 等星までの約9,500 個を投映
  • 天の川は約4,000万個の恒星で表現(主恒星の原板に含む)
  • 星像は前機種より小さく、恒星をまるで本物のように光輝く点として再現
  • 300 を超える星雲・星団を忠実に再現

(2) 傾斜型プラネタリウムにも対応

  • デジタルシャッターを搭載して傾斜型プラネタリウムにも設置可能
  • 16mまで対応可能(オプション)
  • 本体脚に昇降装置を内蔵(オプション)

(3) デジタル映像との連動(ハイブリッド対応)

  • 星座絵、星座線、流れ星など、様々なデジタル映像との合成、連動可能

解説

[ 株式会社五藤光学研究所(GOTO INC)]
株式会社五藤光学研究所(取締役社長:五藤信隆、東京都府中市)は、天文機器に関する総合メーカーである。 1926 年の創業時は小型天体望遠鏡を製造。1959年には光学式プラネタリウムの開発に成功し、日本及び世界各地に同設備を納入。 2004 年からは光学式プラネタリウムと全天周デジタル映像システムを融合させた「GOTO ハイブリッド・プラネタリウムシステム」を開発し、国内外に数多くの実績があります。 2012年7月には23mを超える大型ドームでは世界初となる高輝度LED光源を採用した総恒星数約1億4000 万個を誇る「ケイロンII」を、 2014年7月には星の明るさだけでなく色彩までをも再現した世界初(※)の光学式プラネタリウム「ケイロンIII」を開発しました。
※ 業務用プラネタリウムにおいて(当社調べ)

〒183-8530 東京都府中市矢崎町四丁目16番地
オフィシャルHP https://www.goto.co.jp/

[ 光学式プラネタリウム「パンドラ/PANDORA」 ]
「パンドラ/PANDORA」は小型LED光源を採用した新型恒星球として2010年6月に販売を開始した光学式プラネタリウムで、 羽田空港国際線旅客ターミナル「Planetarium Starry Cafe」に1号機を納入以後、平塚市博物館、Planetarium Ostrava(チェコ共和国)など、 国内外に7施設の納入実績があります。 パンドラは全能の神ゼウスが鍛冶の神ヘパイストスに命じて、女神によく似せて作らせた美しい人間の名前であり、技芸、知恵、美貌と魅力などを兼ね備え、あらゆる贈り物を与えられたとされいます。 一般的に"災厄が詰まった箱(壷)"の代名詞として「パンドラの壷(箱)」が有名だが、パンドラはこの壷から"希望"を守った存在として知られています。

[ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)]
株式会社五藤光学研究所が開発、提唱する新しいプラネタリウムシステム。 光学式プラネタリウムと様々な迫力ある映像を投映する全天周デジタル映像システムを組み合わせ、各々が常に同じ座標空間を投映できる仕組みを有するもので、 日本をはじめ、インド、北米、欧州など国内外に数多くの納入実績があります。 同システムは、「パンドラII」「クロノスII」「ケイロンIII」「スーパー・ヘリオス」などドーム径に応じた光学式投映機を有しており、ドーム径8mから最大50mまで幅広く対応しています。

※ ハイブリッド・プラネタリウム(HYBRID PLANETARIUM)、ケイロン(CHIRON)、クロノス(CHRONOS)は日本国内における株式会社五藤光学研究所の登録商標です。